生きるのが楽になる心理療法とは

自分自身がこうあらねばならないという思いこみが強く、生きづらさを抱えて生きてきました。大学生の息子がうつを発症したことから自身の生きたか考え直すことになり、3年ほどカウンセリングを受けました。よいカウンセラーでしたが、カウンセリングをやめられたので、自分で心理療法を勉強しようと思いました。

本屋さんに種々の本があります。「生きるのが楽になる」等と書いてあるものは、いろいろな心理療法から都合の良いところを持ってきて自分なりの解釈で書いてあるのが多いです。きちんと自身で自己分析するための心理療法でわかりやすいのは論理療法です。ビリーフという概念をはじめに導入したのは論理療法かと思います。誤ったビリーフ(意識的にあるいは 無意識に取り込んだ「正しいと信じている思い込み」のこと)にしばられると様々な問題を引き起こしますが、自分で取り入れたことだから書き換えることができると考えます。論理療法と行動療法からうつの治療に用いられる、認知行動療法が作られました。

さらに私が昔から知っていて有用と思っていたものに交流分析があります。かつて九州大学の心療内科で働いていた杉田峰康さんの本が古いですが、わかりやすく面白いです。簡単に説明すると、人間のこころには親心、おとな心、子ども心があり(構造分析)、人とつきあうときにはこの3つのこころを状況により出し入れすることが大切であると考えます(交流パターンあるいはやりとり分析)。たとえば、仕事はおとな心同士でやりとりをする。日常会話で相手が子ども心で甘えてきたらおとな心で答えるとうまくいくが、おとな心で返す(甘えるなというメッセージになります)とやりとりがうまくいかないということになります。さらに幼い頃に親子の交流を通して自分が下したひとりよがりの結論から、このように生きなければならないという行動パターン(これを交流分析では人生脚本といいます)に縛られて自らを失敗に追い込んでしまうことがあることを問題とします。これもビリーフと同じで自分で作ったものですから書き換えることができると考えます。以前交流分析を学んだときは、構造分析と交流パターン分析まで終わっていたのが悔やまれます。これらビリーフや人生脚本など自身の行動を縛るものにどう対処するかということを中心に心理療法をみていきたいと思います。

 

 

 

 

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