原始仏教の経典(阿含経)について
阿含経の教え=原始仏教と考えてよいと前回記載しました。阿含経の経典は以下の5つに分けられます。漢訳したものは左のような表記となり、パーリ語経典からのものは右のように呼ばれます。
1長阿含経 ディーガ・ニカーヤ
2中阿含経 マッジマ・ニカーヤ
3雑阿含経 サムユッタ・ニカーヤ
4増壱阿含経 アングッタラ・ニカーヤ
5小部 クッダガ・ニカーヤ
先に触れたスッパニパータ、ダンマパダは小部に含まれます。ちなみに小部は15の経よりなり、他に「テーラーガーター 岩波文庫で仏弟子の告白」「テーリーガーター 岩波文庫で尼僧の告白」等があります。
原始仏教の経典として今残っているのはパーリ語訳と、漢訳、それとわずかのサンスクリット訳のものです。漢訳はサンスクリット語やガンダーラ語を基にしたと言われています。
尚、ブッダはマガダ語で説法したと考えられています。
よって、パーリ語から日本語なら2回の翻訳となりますが、阿含経からですと、そのまま読むことは通常できないので、翻訳回数が3回になります。パーリ語からの訳の方がその意味では有利とも言えます。
参考図書
1.原始仏典 中村元 ちくま学芸文庫
中村博士の深い造詣が見て取れる。原始仏教全体をつかむのに格好の入門書
2.バウッダ「佛教」 中村元 三枝充恵 講談社学術文庫
経典に関して詳しい。大乗仏教の経典にも言及がある
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